「アメリカで生活する」と考えた時に、アメリカにはどんな祝日が何日あるのか気になる人も多いのではないでしょうか?
そもそも日本では年間に計16の日が「国民の祝日」とされており、美しい風習を育てつつ、よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために法律で定められた「国民こぞって祝い、感謝し、又は記念する日」です。(内閣府のHPより)
このように祝日は多様な文化や歴史的な出来事に基づいています。今回はアメリカの祝日について紹介します!
アメリカの祝日は州ごとに異なる
アメリカの祝日は「Federal Holidays」と「State Holidays」の2種類あり、「Federal Holidays」は、連邦政府が定めるアメリカ全体の祝日、「State Holidays」は、各州政府が州法などで独自に定める祝日です。この連邦政府が定める「Federal Holidays」は年間に11日あります。
アメリカより日本の方が祝日の数が多いのはなんだか意外ですね!
今回はこの「Federal Holidays」についてどのようなものなのか、詳しく説明します!
Federal Holidays
New Year’s Day
January 1(1月1日)
新年を祝う最初の祝日です。アメリカでは年越しのカウントダウンパーティーを開催し、年が変わる瞬間に花火を上げて祝います。また、多くの国の人々と同様に、新年の抱負を考える人もいます。日本とは異なり、正月という風習がないため、2日からお店の営業や仕事が始まることが多いようです。
Martin Luther King’s Birthday
3rd Monday in January(1月の第3月曜日)
マーティン・ルーサー・キング・ジュニアの日(Martin Luther King Jr. Day)人権運動の指導者であるマーティン・ルーサー・キング・ジュニアの誕生日を祝い、彼の平等と公民権運動への貢献をたたえる日です。キング牧師は、1964年にノーベル平和賞を受賞したアメリカの英雄的な人物です。多くの場所でコミュニティサービスが行われ、彼の遺産をたたえる行事が開催されます。この日は祝日ですが、実際に休日にしているのは、アメリカ全体の約3分の1程度の企業だそうです。
わたしの通っているコミュニティカレッジは休みです。
Washington’s Birthday
3rd Monday in February(2月の第3月曜日)
別名、大統領の日(Presidents’ Day)は、初代アメリカ大統領ジョージ・ワシントンとエイブラハム・リンカーンのふたりの誕生日を合わせたものです。正式な名称は「Washington’s Birthday」ですが、一般には、ワシントンとリンカーンの両方の誕生日を祝う習慣となっているため「Presidents’ Day」とも呼ばれています。この日をアメリカの歴代大統領全員をたたえる日と考える人もいます。Martin Luther King’s Birthdayと同じく、約3分の1の企業が休日にし、それ以外の企業では通常通り営業しています。
Memorial Day
last Monday in May(5月の最終月曜日)
メモリアルデー(Memorial Day)軍人と戦争犠牲者などの、アメリカが関与した戦争で戦死したすべての人をたたえる日です。大統領か副大統領の演説があり、人々は墓地を訪れて亡くなった人々に敬意を表します。また、学年度の最後の日と重なることが多いため、この週末の3連休は、多くの人々がバーベキューやピクニックを楽しみます。
Juneteenth National Independence Day
June 19(6月19日)
ジューンティーンス(Juneteenth)アメリカの奴隷制度の終了を記念する日で、特にアフリカ系アメリカ人の歴史と文化に焦点を当てます。パレードや音楽フェスティバルなど、コミュニティでさまざまな行事が行われます。2021年に連邦の祝日として制定されました。
Independence Day
July 4(7月4日)
独立記念日(Independence Day)は「4th of July」と呼ばれることが一般的です。アメリカ合衆国の独立を記念する最も重要な祝日で、パレード、バーベキューが行われ、夜にはいたるところで盛大に花火が打ち上げられます。多くの場所で国旗が掲げられ、独立宣言が朗読されることもあります。
この日はほとんどの人が、アメリカの国旗にちなんだ色(赤・青・白)や星柄、または国旗が描かれた服を着ています!
Labor Day
1st Monday in September(9月の第1月曜日)
労働者の日 (Labor Day)は、労働者に感謝の意を示す日で、日本でいうところの勤労感謝の日にあたります。多くの人が長い週末を利用して休暇を楽しむため、旅行やレジャーアクティビティが盛んです。そのため、道路や空港は混雑しやすい傾向にあります。
Columbus Day
2nd Monday October(10月の第2月曜日)
コロンブス・デー(Columbus Day)は、イタリアの探検家クリストファー・コロンブスが北アメリカ大陸を発見し、到着したことを記念する日です。ただし、アメリカ先住民をはじめとする各団体が、アメリカに最初に来た真の発見者はコロンブスではなく、アメリカ先住民であることを認めるべきだと主張しており、州によっては「ネイティブアメリカンの日」として扱われることもあります。この日は、多くの企業は通常通り営業しており、ほぼ平日として扱われています。
Veterans’ Day
November 11(11月11日)
Veterans Day(退役軍人の日)は退役した軍人をたたえるための祝日です。第一次世界大戦の主な戦闘がドイツの休戦協定調印とともに公式に終結した1918年11月11日の午前11時にちなんでいます。午前11時になると黙祷が2分間行われ、さまざまな場所で軍人をたたえるイベントやパレード、式典が行われます。
この日は多くのレストランで退役および現役軍人に向けて割引や無料のメニューが提供されます。
Thanksgiving Day
4th Thursday in November(11月の第4木曜日)
感謝祭(Thanksgiving)は、ヨーロッパからアメリカ新大陸に渡ったキリスト教徒たちが、荒野を開拓して初めての収穫を得て、神に感謝したことを記念するとともに、建国の礎をつくった働きをたたえる日です。家族や友人と一緒に集まり、七面鳥やパンプキンパイといった伝統的な料理を楽しむ日です。この日は多くの企業が休業し、お店も早く閉まります。
遠く離れて暮らしている家族も、感謝祭の日には帰省することが多いです。
感謝祭について詳しくまとめた記事はこちら。【アメリカ文化】サンクスギビングデー&ブラックホリデーってどんな日?楽しい過ごし方
Christmas Day
December 25(12月25日)
クリスマス(Christmas)はアメリカでは一大イベントであり、1年で最も盛り上がる日とも言われています。日本では恋人と過ごす日という印象がありますが、アメリカでは、家族と一緒に贈り物を交換し、食事を楽しむ日です。また、クリスマスツリーやイルミネーションが家々や公共の場所に飾られます。
クリスマスについてまとめた記事はこちら。【アメリカ文化】アメリカと日本のクリスマスの違いって?歴史と現代の風習
祝日以外のその他の日
- 2月14日 バレンタインデー(Valentine’s Day)
アメリカでは愛と友情の日とされ、人々はカードや贈り物を交換し、愛する人たちを祝福します。特にカップルにとって特別な日です。 - 3月17日 聖パトリックの日(St. Patrick’s Day)
セントパトリックはアイルランドにキリスト教を広めた聖人です。この日は、アイルランド文化を祝う日で、緑色の服を着たり、パレードを楽しんだりします。伝統的にアイリッシュスタウトの「ギネス」ビールが飲まれ、四つ葉のクローバーが幸運を象徴します。 - 4月1日 エイプリルフールデー(April Fools’ Day)
冗談や悪ふざけの日で、人々は友達や家族をだますことが伝統です。新聞やテレビ番組も架空のニュースを伝えます。この日はいたずらや冗談を言う日として知られており、人々は友人や家族を楽しませるために様々なトリックを仕掛けます。 - 春分の日の後の、最初の満月の次の日曜日 復活祭(Easter Sunday)
キリスト教の最も重要な祝日で、イエス・キリストの復活を祝います。伝統的に、子供たちはイースターエッグハントを楽しんで、卵を探し回ります。イースターエッグを飾り、キリストの復活を祝う特別な祈りとミサが行われます。 - 10月31日 ハロウィン(Halloween)
幽霊やお化けの仮装を楽しむ日で、子供たちは家々を回ってお菓子をもらう「トリックオアトリート」を行います。多くの人が家を飾りつけて、パーティーや仮装コンテストに参加します。 - 12月31日 おおみそか(New Year’s Eve)
新年を迎えるために多くの人々がパーティーや花火を楽しむ日です。特にタイムズスクエアの年越しカウントダウンは有名で、数百万人が集まります。
まとめ
以上、これらがアメリカの主要な祝日です。このほかにも、それぞれの州が定めている祝日(State Holidays)もあるので、気になる州の祝日については調べてみてくださいね。それぞれの祝日はアメリカの多様な文化や歴史に根ざしています。それぞれの祝日の意味を知ることで、文化に触れることができますよ!この祝日のカレンダーを通じて、アメリカの文化と歴史に触れ、日本とはまた異なる過ごし方を楽しんでください。
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