カルチャーショックとは異文化に接したときに受ける精神的な衝撃です。
この記事では、留学生としてアメリカと日本の文化の違いに触れたリアルな体験をお伝えします。
アメリカの公衆トイレ
ドアの隙間からの光景
アメリカの公衆トイレは日本と違い、上下は約30cm、ドアの間は2,3cmほど隙間があります。個室に入ると、ドアの隙間から外の光景を覗くことができ、チラチラ動く人影や通りすがりの人の足が見えたりします。
外の人と目が合いそうで、落ち着かないですがこの隙間には防犯上の理由があるそう。実は、犯罪抑止のために完全密室にならないようにしているのだそうです。
ただ大雑把な設計なだけかと思っていましたが、そんな理由があったとは、、、治安の違いも感じました。
手洗い後の手の乾かし方
アメリカの公衆トイレには必ずと言っていいほどペーパータオルやハンドドライヤーが設置されています。日本では手洗い後の手を拭く用に、ハンドタオルを毎日持ち歩いていましたが、アメリカではほとんど使わなくなりました。
ジェンダーレストイレ(ALL GENDER RESTROOM)
性別に関係なく利用できるトイレは近年、日本でも話題に上がっていますよね。ジェンダーレストイレは、性別のアイデンティティに関係なく個人のプライバシーと快適さを尊重する場所として設計されています。
一方で、ジェンダーレストイレが犯罪の舞台になる可能性があるという懸念が存在します。性別に関係なく利用できるトイレは犯罪者にとって標的となり得るという主張もあります。
わたしが今、通っている学校にもこのトイレがあり使用したこともありますが、良くも悪くもどんな人でも使用できることを忘れないようにしないといけないと思いました。
ちなみに「FAMILY RESTROOM」と書かれているトイレは
家族で利用することができ、スペースも広めに作られているそうです。
ファッションとスタイル
アメリカではファッションの自由度が高く、個人のスタイルを尊重する文化が根付いています。カジュアルな服装をしている人が多く、学校や大学ではスウェット、ノーメイクが一般的です。実際、わたしもアメリカに来てからはほとんど毎日ノーメイク、カジュアルな服装になりました。
ビジネスシーンでも比較的ラフなファッションが許容されますが、特別なイベントやビジネス会議ではフォーマルな服装が求められます。
日本ではファッションに対する意識が高く、トレンドを追いかける人々が多いですよね。若者たちは特にファッションに敏感で、街中で様々なスタイルを見かけます。ビジネスシーンでもフォーマルな服装が一般的であり、ビジネススーツが着用されます。
アメリカでは、腰パンが過ぎて、半分おしりが出ている(パンツ丸見え)人やトップが透けている人を見かけることが多々ありそれはファッションなのか見えてても気にしてないのか、、、日本人の感覚からすると「出ちゃってるよ!」と言いたくなるような格好をしている人も多く、日本にはない光景です。
歳や体型など関係なく、みんな自分の好きな格好をしている姿は
アメリカのいいなと感じる部分です。
接客でのチップとマナー
受けたサービスの対価として、商品のそのものの料金とは別で払うものがチップです。アメリカではチップが働く人にとって、重要な収入源となっているため、レストランやカフェ、タクシーなどでサービスを受けたらチップを支払わなければいけません。
アメリカのレストランで日本と違うことの一つにテーブル担当制があります。日本ではどのテーブルでも呼ばれた時には対応するのに対し、アメリカではテーブルごとに担当者が決まっており、担当者以外は基本的に対応しません。サービスの質でチップの金額が変わるためです。
チップの相場は通常、良いサービスを受けた際には15〜20%のチップを渡すことが一般的ですが悪いサービスの場合は少ない場合もあります。
アメリカの車事情
アメリカは車社会のため多くの人々が日常的に車を運転します。
アメリカの運転免許
アメリカでは、一般的に16歳以上から普通自動車免許を取得できます。しかし州によって異なり、中には14歳から取得できる州もあるそうです。私のいるワシントン州は16歳以上ですが、それでも高校生でも運転できると考えると若いですよね。
駐車の仕方
アメリカでは前向き駐車が一般的です。駐車場が広いことが多いのでバックでも出やすく、大量に買ったものをトランクに詰めやすいという利点もあります。しかしアメリカ人の駐車の仕方はかなりダイナミック、、、というか大雑把で、結構斜めだったり、白線またいでいたり、、国民性なのか、または日本より土地が広いからできることなのかもしれませんね。
交通ルール
アメリカは日本とは違い、右側通行です。大抵の交差点では、赤信号であっても完全に停止し、安全を確認すれば右折することができます。赤信号で右折してはいけない場合は「NO TURN ON RED」(赤信号では右折禁止)という標識があります。
最初に赤信号でも右折しているのを見た時は、信号無視してるのかと思って焦りました。
一部の州や地域では高速道路の一部が、有料となっており通行料金(トール)が徴収されますが多くのアメリカの高速道路は無料で利用できます。
一般的に速度制限が設けられていますが州や地域によって異なり、最も一般的な速度制限は時速65マイル(約105キロメートル)または、時速70マイル(約113キロメートル)ですが、一部の州ではこれよりも速い速度制限を設けていることもあります。しかし、天候や道路状況に応じて制限が変更されることもあります。アメリカに来て車のスピードの速さに驚かされました。
また、アメリカには車検制度がないため座席のガラスや後方のガラスがない、ナンバープレートがない、トランクが開きっぱなしなどなど、ボロボロの車も走っています。
後方のガラスがないため、ビニールやテープで覆ってる車をたまに見かけるのですが、運転手が後ろを見ることができないのは危ないですよね。
お風呂の習慣
アメリカではシャワーを浴びることが一般的で浴槽を使う習慣はほぼありません。しかし、アメリカのホットタブ文化はリラクゼーション、娯楽、社交の場として非常に根付いており、多くの家庭や施設で楽しまれています。
フェアなどでホットタブが並んで売られている光景は、興味深かったです。
わたしの住んでいるアパートにも、住人用のホットタブがありますが
温泉に入り慣れてる日本人として、水着でお湯に入るのは不思議な感覚でした。
スーパーマーケットでの試食
アメリカのスーパーでは、ぶどうやイチゴなど商品の中から勝手に一粒とって試食している人が割といます。量り売りなのでその商品を購入する人に害はないらしいのですが、日本のスーパーには絶対ない光景ですよね。さすがは自由の国ですね。
ちなみにわたしがよく行くスーパーマーケットは「Trader Joe’s」通称トレジョです。オーガニック商品が豊富で、店員さんもフレンドリーで優しいので好きです。スーパーマーケットによってそれぞれ雰囲気が全く違うので、比べてみるのも楽しいですね。
アメリカのスーパーマーケットについてまとめた記事はこちら。【アメリカ生活】代表的なアメリカのスーパーマーケットの特徴を紹介!
愛国心
アメリカでは国旗や国歌に対する愛国心が非常に強いです。国内外のスポーツイベントや公共の場で国歌が演奏され、国旗が掲げられる瞬間が多いです。アメリカ人は国に誇りを持ち愛国心を大切にしています。
ちなみに「愛国心を持つ人(愛国者)」を意味する英単語は「Patriot」です。
家の前、工事現場、お店の前など、アメリカ国内ではいたる所に国旗があり、見かける機会が非常に多いです。わたしのホストファザーも国歌が流れるとその場で立ち止まり、右手を胸に当て歌が終わるまで待ちます。
アメリカの一大イベント、7月4日の独立記念日ではいたる所で花火が打ち上げられ、その盛大さにアメリカ人の愛国心の強さを感じました。また、殉職した人たちに対し敬意を払うことや国のために働いている人たちに感謝をすることの大切さは、アメリカに来て学んだことの一つです。
おわりに
いかかでしたか? 以上が、印象に残っているわたしのカルチャーショックです。しかしここで紹介したのはほんの一部で、このようなカルチャーショックは毎日のように起こります。
「WHY, JAPANESE PEOPLE !?」
ならぬ
「WHY, AMERICAN PEOPLE !?」です。
アメリカと日本、異なる文化と習慣を持つ国々での経験は新しい視点を提供し、多くの学びと成長をもたらします。タイトルにもある通り”国”が変われば”当たり前”も変わります。さらにいうと”人”はそれぞれ自分の”当たり前”があります。生きていれば、誰でも固定観念にとらわれることがありますよね。それを大きく覆すことができるのが、留学や海外生活の醍醐味ではないでしょうか?
アメリカでは毎日が新しい経験の連続で、自分の価値観が常にアップデートされている感覚です。わたしは、異文化に触れたことで母国を客観視することができ、日本の長所短所を見つけることができました。その上で、留学前よりも日本を好きになったし、日本人であることに誇りを持てるようになりました!
異文化を尊重することで豊かな経験をすることができるでしょう!
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